訪日インバウンド

「TAX FREE」免税店制度の拡充で小規模小売店にもビジネスチャンス到来

買い物
ここ数年で突如街中のコンビニやドラッグストア、小規模小売店でも「TAX FREE」「免税」の看板を掲げているのを目にした記憶があるのではないでしょうか。「TAX FREE」店舗急増の理由と背景をご紹介したいと思います。

街で見かける「免税店」「TAX FREE」の看板

「DUTY FREE」と「TAX FREE」

2014年4月1日に消費税が5%→8%に引き上げられて2年が経ちましたが、定価のほぼ1割増しで課税されるので税別表示の金額を見て買い物をすると、精算時に「あれ、そんな金額?」(高い)と思うことがたびたびあります。この消費税ですが、海外からの訪日観光客は消費税の課税を免除される免税店制度「TAX FREE」が設けられています。ここ最近、街中のドラッグストアやコンビニなどでも「免税店」「TAX FREE」の文字を見かけるようになりました。
「免税店」といえば国際空港のショッピングエリアを思い浮かべますが、空港にある免税店の看板は「DUTY FREE」となっています。「TAX FREE」ではないのです。

「DUTY FREE」と「TAX FREE」の違いとは

「TAX FREE」も「DUTY FREE」も日本語では「免税店」という意味になるので同じです。
DUTY FREEは、国際空港内に店舗を連ねる「DUTY FREE」ショップとは「消費税や酒税、輸入品の関税など」が非課税となる店舗です。 TAX FREEは、街中で見かける「TAX FREE」ショップとは「消費税の8%」が非課税となる店舗です。
つまり空港の免税店は消費税や関税など税金が免除される「DUTY FREE」で街中免税店は消費税だけ免税になる「TAX FREE」ショップといえますが、2016年1月27日に「銀座三越」に空港以外に立地する本州初となる「DUTY FREE」ショップの「Japan Duty Free GINZA」が誕生しました。空港以外に立地する「DUTY FREE」ショップとしては沖縄の「DFSギャラリア沖縄」がありますが、1972年5月15日にアメリカ合衆国から日本へ返還された歴史的背景があるゆえの例外的な店舗といえるでしょう。さて、前置きが長くなってしまいましたが「DUTY FREE」と「TAX FREE」の違いを理解したところで。本題へ。

「免税店」「TAX FREE」店舗急増の理由

免税対象に消耗品が新たに追加

2014年10月1日より施行された免税対象物品の拡大措置は大きな転換点となりました、それまでの免税対象は「一般物品」とよばれる家電、服、カバン、時計、宝飾品、民芸品など消耗品以外の物のみが免税の対象でしたが、免税対象物品の拡大措置により消耗品である食品類、飲料類、薬品類、化粧品類などが新たに免税の対象となりました。この結果、免税店登録する店舗が急増し街中で「TAX FREE」の看板を目にするようになりました。

平成28年度税制改正

さらに平成28年度(2016年)税制改正において「地方を訪れる外国人旅行者向け消費税免税制度の拡充」が決まり。2016年5月1日よりこの制度がスタートしました。平成28年度(2016)の税制改正により以前と変わったことは、免税対象金額の引き下げです。
一般物品(消耗品以外の物)家電、服、カバン、時計、宝飾品、民芸品などは、1つの店舗で1人がその日に購入する免税対象となる最低購入金額が「10,000円超」から「5,000円以上」に引き下げられました。
消耗品(食品類、飲料類、薬品類、化粧品類その他消耗品)は、1つの店舗で1人がその日に購入する免税対象となる最低購入金額が「5,000円超」から「5,000円以上」に引き下げられました。

小規模小売店も外国人観光客を取り込むチャンス

消耗品について変更前と後で1円の差しかありませんが、そもそも消耗品は2014年10月1日まで免税の対象外でしたので、2014年10月1日より施行された免税対象物品の拡大措置と今回の免税対象金額の引き下げや併せて実施された「海外直送の手続の簡素化」「免税手続カウンター制度の利便性向上」により免税店登録する店舗は増え続けています。
免税制度拡充の恩恵は旅行者だけでなく、免税店なんて関係ないと思っていた小規模小売店も免税店登録をすることで海外からの買い物客をよびこめるチャンスがめぐってきました。

免税店登録は手数料無料

免税店登録の申請自体はとても簡単で、所在地などお店の情報を記入する「輸出物貧販売売場許可申請書」と以下4点の書類を提出する必要があります。
  • 許可を受けようとする販売場の見取図
  • 社内の免税販売マニュアル
  • 申請者の事業内容が分かるもの(会社案内、ホームページ掲載情報があればホームページアドレス)
  • 許可を受けようとする販売場の取扱商品(主なもの)が分かるもの(一覧表など)
所轄の税務署に提出するだけで、手数料無料で免税店の申請をすることができます。
公式サイトをチェックする

日本の免税制度のすごいところ

海外に比べてスムーズでユーザビリティーの高い日本のシステム

例えば英国旅行した時に免税手続きをする場合、帰国前に空港の専用カウンターで手続きをします。何が大変かというと長蛇の列に並びます。申請する物品が手荷物なら出国手続き後に行えますが、機内預け荷物になると出国手続き前に手続きをするので、チェックインの締め切り時間とにらめっこしながら長蛇の列に並び続けることになります。手続き窓口が少ないうえに一人にかかる時間が長くてなかなか進まない。比べて日本はお店によって手続き方法は異なりますが買い物をしてそのまま店舗内のTAX FREEカウンターへ出向き免税手続きをして消費税を現金で還付してもらえます。また、専用レジで購入することによりはじめから消費税8%を支払うことなく買い物ができます。日本政府のインバウンド事業に対する取り組みへの本気度を感じます。

まとめ

コンビニやドラッグストア、似たような商品を扱う土産物店が並んでる通りで「TAX FREE」対応と非対応のお店があったとしたら、多くの外国人旅行客は「TAX FREE」店を選ぶのではないでしょうか。そこで4千円程度の商品が必要でも、あと千円何か購入したら8%引きになる、しかもその場での支払額が8%引きの金額を支払うだけならば、4千円の買い物が5千円になる可能性は十分あるのではないでしょうか。今後ますます「TAX FREE」対応店舗が増えていくでしょう。

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インバウンドラボ編集部
インバウンドラボ編集部インバウンドラボ編集部
訪日外国人観光客向けに関するお役立ち情報などを総合的に紹介しています。マーケティング施策を考える時に参考になれば幸いです。